2020年度 実施報告

報告:第5回オンライン初任者研修 「基礎から学ぶ国際教育交流」(2021年1月27日・28日 @Zoom)

第一部講義の様子

第二部講義の様子


開催データ


第5回オンライン初任者研修「基礎から学ぶ国際教育交流」  
 日時:2021年1月27日(水)・28日(木)
 オンライン @Zoom
 参加者:20名/17団体会員(16大学、1教育関連団体)

講 師:(講義順、敬称略)


谷口 紀仁
 (名古屋大学 国際教育交流センター 教育交流部門 教育発達科学研究科担当 講師)
葉佐 賢太郎
 (関西学院大学 国際連携機構事務部 職員)
奈良田 和哉
 (亜細亜大学 国際連携部 インターナショナルセンター 職員)
新見 有紀子
 (東北大学 高度教養教育・学生支援機構 グローバルラーニングセンター 講師)

研修内容:


第1日目 1月27日(水) 
アイスブレーキング(自己紹介など) 
第一部  「国際教育交流の基礎概論」 (谷口 紀仁)
第二部  「国際教育交流業務内容の紹介」 (葉佐 賢太郎)
質疑応答、まとめ(講師陣)

第2日目 1月28日(木) 
MCM(モーニングコーヒーミングル)
第三部  「派遣留学プログラムの運営」(奈良田 和哉)
第四部  「国際交流アドバイジング」 (新見 有紀子)
質疑応答、まとめ(講師陣)

参加者:20名/17団体会員(16大学、1教育関連団体)
     (参加者所属機関50音順)


愛知県立大学・大阪産業大学・大谷大学・関西外語大学・
関西大学・関西学院大学・慶應義塾大学・大正大学・
東京外語大学・東京工業大学・富山高等専門学校・
名古屋経済大学・名古屋工業大学・日本大学・
藤田医科大学・武蔵野大学・
日本スタディ・アブロード・ファンデーション

参加報告


報告者:塚原 成晃 (日本大学)


研修概要:


 本研修は、留学業務の初任者を対象に国際教育交流の基礎知識や各大学の取り組みを学ぶプログラムとなり、コロナ禍の影響を受け2日間に渡りズームを用いたオンライン形式で実施された。大学教職員の講演に加え、4、5名のグループワークによりディスカッションや発表が行われ、各大学のコロナ対策や日常業務の共有が積極的に行われた。2日目朝には「モーニングコーヒーミングル」という交流の場で、業務以外の話にも花が咲いた。


プログラム詳細:


1.「国際教育交流の基礎概論」
 現在の留学動向を捉える為、1975年以降の海外留学状況,留学生受入状況の推移を学び,留学生数が増加する背景や政府の国際教育政策の基礎を学んだ。大学の国際間ネットワークが増える中、コロナ禍において日本もオンライン教育が導入され,そのオンライン授業のメリットとデメリットについて学んだ。さらに、グループワークでは各大学のオンライン化の現状課題と解決方法について情報共有を図り、とても有意義な学びとなった。

2.「国際教育交流業務内容の紹介」
 関西学院大学の留学プログラム、危機管理体制、オンラインツールなどについてご紹介いただいた。特に海外大学との協同開講するCOIL型の最新事例では、オンライン授業の活用例やITツールを用いた教育手法について深く学ぶことができた。グループワークでも各大学の取り組みを共有し、緊急事態の実例を用いて危機管理意識を高め、後半には大学職員としての傾聴力や能力開発の必要性を学び、セミナーによる自己研鑽の重要性を認識した。

3.「派遣留学プログラムの運営」
 亜細亜大学の留学プログラム、広報、キャリア人材育成、危機管理などについてご紹介いただいた。留学生が増える中、目的に応じた学年別プログラムやその意義について学んだ。例えば、2年生プログラムでは語学習得だけでなく自己発見を目的とし、3年生ではキャリア開発や海外インターシップなど自己成長や就職を見据えた留学成果を考える機会を得た。事前研修や危機管理の項目ではサポート面で役立つ運営実務を学んだ。

4.「国際交流アドバイジング」
 留学生との信頼関係を作るスキルや注意点を教わり、アクティブリスニング(傾聴力)により相手のニーズを把握し、「つなぐ」役割を果たす国際交流アドバイジングの大切さを理解した。また、東北大学の新たな国際教育モデル「Be Global Project」の説明を受け、オンライン留学生支援を行うピアサポートについて学び、グループワークでは各大学が提起する現状課題に対する解決案を話し合い、多様な学びと気づきを得ることができた。


まとめ:


 初任者として必要な留学知識や職員としての対応だけでなく、コロナ禍における最新事例を用いて他大学の取り組みを共有できる有意義な研修であった。特に、コロナ禍でのオンライン授業や危機管理体制についてグループワークで話し合い、「考えるゴールは近いけれど異なるプロセス」の中に気付きがあり、多角的な理解を深め、今後の業務に活用してゆきたいと感じた。


第三部講義の様子

第四部講義の様子


第四部「Google Jamboard」を使ったグループワーク